2013年6月17日月曜日

芸濃名所めぐり 石山観音公園編 その3  ~西国三十三カ所1~3番~

 石山観音公園の石仏は、前回までに紹介した県指定の3体以外は、主に観音像が点在しています
 石山観音公園編の第3弾からは、その観音像を番号順にご紹介したいと思います。同公園の案内パンフレットの案内図には1~33まで番号が書かれていますが、それらの観音像は、巡礼で有名な西国三十三カ所の観音菩薩を表現しているそうです。
 西国三十三カ所は、近畿二府四県と岐阜県に点在する三十三カ所の観音霊場の総称で、これらの霊場を札所とした巡礼は日本で最も歴史がある巡礼行と言われ、西国巡礼以外にも日本各地で多くの方が巡拝されています。
 では、なぜ「三十三」?・・・通説では、『法華経』「観世音菩薩普門品」諸説の、観音菩薩が衆生を救うとき、三十三の姿に変化するという信仰に由来すると言われていて、西国三十三カ所の観音菩薩を巡礼参拝すると、現世で犯したあらゆる罪業が消滅し、極楽往生できるとされています。・・・
今回から1番から順次、西国三十三カ所の札所とあわせて紹介していきます。

まず1番から・・・
石山観音公園内に入って、右手の上り口に




顔は1つ、手は6本、片膝を立てて座る如意輪観世音菩薩像が迎えてくれます。
右の1本の手は頬に当て、何か考えているご様子。とても穏やかな表情をされています。
西国三十三カ所の1番札所は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にある那智山 青岸渡寺(なちさん せいがんとじ)にあり、ご本尊は同じく如意輪観世音菩薩です。

石段を上ると正面には前回ご紹介しました三重県指定文化財の「磨崖地蔵菩薩立像」があり、





右に伸びる石段を上ります。







 
曲がりくねった急な石段を上りきると、目の前に


2番の十一面観世音菩薩に出会えます。
その作風から1番と同じ作者によるものと考えられています。
2番札所は、和歌山市紀三井寺町にある紀三井山 金剛宝寺(紀三井寺)
(きみいさん こんごうほうじ(きみいでら))で、ご本尊は、十一面観世音菩薩です。
順路は、左側です。岩肌をくり抜いた中に、番外の弘法大師さまや石仏が安置されています。






 
しばらくすると前回ご紹介しました三重県指定文化財の「聖観音菩薩立像」。


更に進むと・・・















千手千眼観世音菩薩に出会えます。新しい像に変わっていますが、岩肌に古い像の痕跡が・・・
千手、千眼?・・・眼はどこに?・・・
千の手の掌にそれぞれ眼があるらしいです。
千の手で多くの人を救済していただけるとか・・・よろしくお願いします。
3番札所は、和歌山県那賀郡粉河町にある風猛山 粉河寺(ふうもうさん こかわでら)で、ご本尊は同じく千手千眼観世音菩薩です。

今回は和歌山県の三カ所とあわせて紹介させていただきました。
今後も、順次ご紹介していきます。直接石山観音公園までお越しいただくと40分ほどで三十三カ所すべての札所を回ったことになります。是非お越しください。